白いカオス

白雪色のぼんやりした石肌の底から

滲むように浮かぶ泡沫(うたかた)の淡さ

魔法の石にはいつの世も 伝承がともなう


吟遊詩人の弦が切れて 魔法は静かに息を潜める


永い時が巡っても 融け合いきれない双神の名の下に

母なる女神から分かれた 幾千もの白いニンフたちの涙を

滴として集めて エリキシルを生み出す


男達の剣は銀色に輝き エリキシルをめぐり争う

歴史は幾つもの車輪を廻し 果てしない夜空へ水晶の

虹の光彩が放たれる


吟遊詩人の竪琴は 隠していた魔法を奏で始めた



歴史が変わるとき 車輪が止まるとき

母なる女神の滴たちは それぞれの姿とカルマを抱え

次元のポータル、海の宮殿に集う


吟遊詩人の竪琴が 隠されていた魔法を知らせると

ドルイダスは立ち上がり 白の中に潜む呪詛を断ち切った


太陽神がそれを助け 火の精霊、水の使い手を派遣する


滴に連なる乙女たちは 海の宮殿をめざした

自らの 破片を拾い集めるために


双神の女神は光の中で「貴方が居たから私が居る」と呟く


黒い女神は自らの 涙を拾い集める



白さの中に融けなさい ドルイダスは言った


白い女神に還りなさい 吟遊詩人は謳う


双面の彫像は崩れながら 水晶の粉をまき散らし 虹とともに

海の宮殿 天空の扉へと 魂を散らした


白さの中に融けなさい


さもないと 貴女が生み出した光の子らが 

いつか貴方を滅ぼすでしょう


融けなさい

融けなさい


ドルイダスの呪文が海原に響く

吟遊詩人は傍らで 黒い女神のために爪弾く

白いカオスの物語


アイオーンの虚空に 唄が響きわたる



青野 芹







by shiroitubasa-wing | 2014-11-13 02:47 | spiritual poems


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